
ESSEI#2022.10
料理人ななおが働きだしてくれたおかげで、少し体を引いてお店全体のことを考えるようになりました。
このお店は、私が愛する宝物のような、私を宝物にしてくれている宝物箱のような、そんな存在。
最初からそんな存在だったわけでは、ない。
なんでこのお店を作ったんですか?とお客さんに聞かれたらいつも話す通り
勢いとタイミングに身を任せた状態ではじまりました。
そしてどうせ1から作るなら、自分達の好きやかっこいいを詰め込んだ、こだわったお店を作りたいなと試行錯誤してるうちに出来たんだけど
最近とても、いい意味で、責任感が産まれはじめた。
色んな場所から来てくれる人と話したり、”良い場所”だと聞いて来てくれる人達を前に、本当に良い場所にしなくては。と感じます。
大人のフリしたふり見て見ぬふりも、
人それぞれだよねと優しく諦める心も、
ここBUMに関してはあってはならぬことだとヒシヒシと感じるのです。
さて、そんななかでのギャラリーの動き。
来週からはaya watanabeの陶をつかった個展です。
うちでチャイやコーヒーを出す時のカップはaya watanabe の作品で、ずっと大事に使っています。
土偶や火焔土器のような昔に存在したものを新しいフィルターを通して作っています。
ぶあつくて、いびつで、愛くるしいものたち。
この素敵な世界観をどうやって伝えようと
ayaさんとやりとりをしてる間に、急に届いたメッセージ。
「完璧なものしか残らないのが嫌」
そうだよね。
そんな世界は面白くないよね。
正解がひとつしかないと思ってはいけないということ。
私にはまだ知らないことが沢山あるということ。
物事には色んな角度があること。
最近よくそんなことを思うのですが、
ayaさんの作品はまさにそれで、
古今東西に紡がれていく意識に体を傾け、自然体も都会的も全てが存在することを認め、表したように感じます。
先に伝えすぎる悪い癖がでてしまいましたが、是非ご覧いただきたいと思います。
数日前から灯油ストーブを引っ張りだしました。
お山の上は少し寒くなってきましたので、暖かい服装でお越しください。
では本日も過不足なく充実した日になりますように。